二浴現像に挑戦

日差し

今日は二浴現像の話。ちょっと(結構?)マニアックな話になるのでご興味のある方だけお付き合いいただければと思う。

二浴現像とは、その名の通り2種類の現像液を使って現像する方法である。フイルムの特性曲線のことについて調べていたときにその情報に出会い、その方法について書かれている本を購入して読んでみた(まだ読み切っていないけど現像だけは挑戦)

その本がこちら

すごいタイトルである。ベテランの皆様からすると定番の本なのだろうか?わからないけれど、いろいろとフイルムの現像や引き伸ばしについて書かれていてとても勉強になる。ちなみに昭和51年に初版発行された本なので、大先輩である。そんな時代の本なのに「近頃、35mmに飽き足らず大型カメラに手を出す傾向にあるが、〜中略〜実際には35m版カメラを完全に使いこなすことができず、その仕上げの不手際までも35mm版のせいにしている人がたいへん多い」なんて語られている。ほんとごめんなさい。

さて、ここで語られている二浴現像というものは、シュテックラー式二浴現像法と呼ばれるものである。ぐぐっていただければ詳細な方法は見つけていただけると思うが、おおまかに言うと1つ目の現像液で現像の主となる成分を含んだ液をフイルムの乳剤に染み込ませ、2つ目の現像液でその成分を活性化させ、現像を進行させる、というものである。

Sakura

この方法のメリットとして語られるのは大きく4点

・異なる感度のフイルムでも同じ処理時間で処理することができること
・現像液の疲労がほぼ無いため、時間を伸ばすことなく液の使い回しができること
・露光の過不足は現像によって補正され、均一に仕上がること
・現像過多になりづらいため、高解像度に仕上がること

これだけ聞くと、夢のような処理ではないだろうか。実際にいくつかの銘柄の異なるフイルムを1つのタンクで現像してみたがどちらも問題なく仕上がったし、1Lの液を作成して10本のフイルムを同一時間で処理してみたが、後になるほど現像不足になるような現象は感じられなかった。とはいうものの、厳密に言えばフイルムごとに適正な時間は変わってくるのだと思うし、今回は近い感度のフイルムしか使用していないので、超高感度(TMAX3200とか)のフイルムを使った場合にどうなるかは、もし試したことがある人がいらっしゃったら教えて欲しい。(自分でもそのうち試そうとは思っている)

トーンや解像感についてはまだなんとも言えない部分はあるけれど、久々にD-76で現像したネガがとてもハイコントラストに感じられたので(データスキャンの段階なので厳密ではないが)良好なトーンに仕上がっていると言えるかもしれない(未だ暗室でプリントまではできていない)解像度については少し低く感じられたので、次に液を作成する際は薬品の量を調整してもう少し解像度重視の配合にしてみようと考えている。

in forest

唯一、デメリットを挙げるとすると、そのような現像液として市販されているわけではないので、自分で調合する必要がある、ということだろうか。ほら、一気にハードルが上がった感じがする。しかし配合に使用する薬品はメトール、亜硫酸ナトリウム、ホウ砂のみなので簡単に入手することができる(私もヨドバシカメラですべて調達した)

これまたおおざっぱにいうと、メトールが現像を担当して、亜硫酸ナトリウムは銀の粒子を溶かして粒状感を減らす効果を担当している。メトールは単体では現像能力がすこぶる低いので、ホウ砂が現像を促進する効果を担当しているようである。亜硫酸ナトリウムは粒状感を減らす効果があるが、粒状感を減らしすぎると解像感が下がるというトレードオフの関係にあるため、亜硫酸ナトリウムの量を調整することにより好みの粒状感(解像度)に調整することができるのである。初回の調合では少し解像度が低く感じられたので次はもう少し亜硫酸ナトリウムを減らしてみようと考えている、というわけである。

in the rain 
 

厳密に分析するのであれば、現像時間や現像回数による液の疲労などを見るためにテスト用フイルムを作成して特性曲線を描いてみルノが一番だとは思うのだけれども…常用フイルムが値上がりしてしまったこともあり、ちょっと実験を中断している現状なのでそのテストはいずれやってみようと思う。GW中暇なのでやってみるのもありかもしれないけれど…

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