失われた記憶 | Super Presto 1600

進化

富士フィルムのPRESTO400がなくなった。という事件(?)をご存知の方は多いだろう。常用していたのに…好きだったのに…という話は、アマチュアだけでなくプロフェッショナルな写真家の声でも聞いたことがある。

では、SUPER PRESTO1600がなくなった、という事件をご存知の方はどのくらいいらっしゃるだろうか?ご存知の方はおそらくかなり昔からフィルムを使われている方ではないだろうか。そのフィルム、何?という方も少なくないと思う(モノクロだし、なおさら)

Tokyo Station

朽ち果てる前に使わねば

かくいう私も生産終了前は使ったことがなかった。生産終了が決まった後、なぜかご縁があってプレゼントされたりして手元に何本かストックが残っていた。生産終了品だしもったいない、いざというときに使おう…と思っていたらあっというまに期限が切れ、かなりの月日が経ってしまった。

このまま期限切れフィルムとして朽ち果てさせてしまうのはもったいないので、カメラに詰めて撮影してみることにした。以前、24枚撮(そんなのもあったのだ)を使ったのだけれどその時は自家現像もしていなかったので、実質的には今回が初めてくらいのつもりである。

selfie

印象はとてもバランスのいいフィルム

D-76 1:1で現像を実施。期限切れのため少し現像時間を長めにとった。それも一因になっているかもしれないが、かなりベースがカブっているように見えた(普段使っているKentmereに比べて、なのでこういうものなのかもしれないが)やはり期限切れの影響は少なからず出ているのだろう。

しかし、データ化するとそこまでひどい結果にはならず(ひどいものだとコントラストが低すぎて何撮ったかすらわからなくなる)高感度フィルムらしい、少し強めの粒状感に少し高めのコントラスト、しかしそれはキツすぎるものではなく、バランスが良いなというのが第一印象であった。もちろん、プリントしてみなければ最終的には判断できないけれど(最近暗室に入れていないのである…)なるほどファンが多かったのもうなずけるフィルムであるなあという感想である。

そしてその粒状感とコントラストから妙に昭和の空気を感じてしまう。冒頭の写真など、つい何日か前に撮った写真なのだが「私が子供の頃の写真だ」と言ったら信じてしまう人もいるのではないだろうか(ヨドバシ・ドット・コムの箱が写り込んでいるのでそこでバレるか…)

Jazz Night

残り数本、どこに使うか

やはり高感度フィルムなので夜スナップに使いたいところである。この記事の写真はF2で撮ったものとGR1sで撮ったものが混じっているが、スナップならGR1sかと思うのだけれど、やはり夜の街をAEで撮るのはなかなか難しい。その場は暗いけど明るい繁華街を撮ろうなんてときにAEでは露出補正をしてなんだかんだと難しい。マニュアルなら一度設定してしまえば露出固定で撮り歩けるし…と考えると、ローライ35あたりだろうか?いやでもこの間撮った写真を見るとGR1sのAEは優秀なので大丈夫かもしれない。うーんどうしよう。

さてさてカメラに悩むのはいつものことであるが結果はどうなるか、乞うご期待。

 

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