Silversalt現像液

Hasselblader

一部のニッチな人たちの間で話題の?Silversalt現像液というものを手に入れた。その名の通り、モノクロ愛好家なら一度は利用したことがあるだろうSilversaltというショップのマスターがSpur社に依頼して独自に調合、製造されている現像液である。

少し前から話題になっていて気になっていたとこに偶然、Twitterで@kumawancoさんのつぶやきを発見。午前中に追加分の発注受付を開始し、お昼ごろには完売してしまっていたのだけれど、無事に注文することができた。ありがとうございます。

私のように決まったフイルム、決まった現像液、決まった条件で大量に(月20~30じゃ大量とは言えないか?)処理している身としては、新しい現像液を使うというのは非常にストレスがある。今の条件にもそれなりに思い入れがあるし、気に入っているから固定しているのであって、新しい現像液や条件を使うと多かれ少なかれ今の条件からは離れることになる。今までもフイルムを変えたり現像液を変えたり挑戦はしてきたけれど、結局元サヤに戻っているのが現状である。(ちなみに今の条件はKentmere 400 EI200でD-76(1:1)で10min現像)

BMW 
 

それでもやっぱり試してみようかなと思ったのは相当の自信を持ってリリースされているように感じたからであり、(価格は少し上がるけれど)この現像液ベースでより好きな条件が見つけられるかもしれない、という期待があったから、である。

さて、新しい現像液なので当然データは少ない。私の常用しているKentmere 400というフイルムは比較的愛用している人が少ないようで、情報も少なめな印象を受ける。添付されてきた条件リストにも、Kentmere 100については記載されていたが400のものは記載がなかった。さてどうするか。

本来ならば、というか理想的にはテスト用フイルムを作成し、いくつか条件を変えてみて現像を実施し、ちょうどよいところを探していくのが良い。しかしせっかちさんな私は既存のデータから時間を予想して処理してしまった。良い子は真似しちゃいけません。

結果としては…まぁまぁの精度でできたのではないかと思う。真っ黒または真っ白ということもなく、ネガの濃度も普段使っているD-76で現像したときのものと同程度になっている。

CROSSING

厳密には暗室でプリントして初めて結果がわかるとは考えるものの、デジカメデュープで取り込んだ結果を見た感じだと粒状感はD-76より高くR09より目立たないかな…という感じである。D-76は亜硫酸ナトリウムにより粒状性を向上する反面、粒子が溶けて鮮鋭度は下がる一方でR09は逆に粒子が非常に目立つ結果になる(なので個人的にはあまり好まない)、という印象を持っているが、Silversalt Devはその中間のいい感じのバランスが取れているように感じた。

どこかの雑誌でSilversaltのTimさんは「過去は粒子感と鮮鋭度はトレードオフの関係だったが今はそうじゃない」的なこと(うろ覚えです)をおっしゃっていたようだけれど、やはりそれでもD-76はいい感じの粒状性に仕上がるようになっているんだなぁ…と改めて感じる(TimさんはD-76はあまりおすすめしていないようだけど、私は好きである)

Paper Pool

なかなか暗室に入れないのでトーンなどについてはあまり語れないが、少しずつ条件を変えて自分なりの答えを探してみようと思う(答えが見つかる頃には瓶が空になっていそう…)そういえば、T-Max Devも紆余曲折あって実験中止していたけれど中止した原因が解消されたのでそちらも試してみなければ。

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