令和の時代のフイルムカメラ

selfie 
 

令和の時代に新品のフイルムカメラが発売されるなど、誰が想像していただろうか・・・何はともあれ、Pentax 17というフイルムカメラが発売され、界隈が賑わっている。ハーフカメラは持っているけれど、やはり話題のカメラを手にしてみたい、この時代にカタチにしてくれた会社を応援したい、という気持ちもあって手に入れた、というわけである。

レビュー記事なんかはたくさん上がっているので今更感は否めないけれど、記念すべきカメラということでこのワクワクを残しておきたいという意も込めて、個人的な感想を書き残しておこうと思う。

manekineko 
 

いいなと感じたところ

細かいところはいろいろとあるけれど、最も大きなところは撮影者が考えなければいけないことが絶妙なところに設定されているというところである。露出はオートだけれどピントはゾーンフォーカスで自分で設定する必要がある。絞りは自動的に設定されるものの、モードを切り替えることで絞り優先的な(正確には開放優先)に設定できるようになっている。こんな感じで「押すだけで綺麗に撮れるわけじゃないけど大はずしはしない」みたいな設計となっている。個人的には、ピントを外しても何かが写っていることを読み取ることはできるが、露出を失敗すると(特にアンダー側とか)何も写らないなんてことが発生してしまうことを考えると、露出をオートにしてピントをマニュアル調にしたことは良い選択だなぁと思っている。

ピントの設定も程よくファジーに設定できるようになっているので、初めての方でも感覚で設定しながら、少しずつ慣れていくことができるのではないかと思う。ゾーンフォーカスじゃなくて普通に距離をかいてくれ!と感じる人もいるかもしれない(私もそう思っている一人)。一応、mとftで距離の表示はあるのだが、ファインダー越しに見えるアイコンの部分を距離表示に変えられたら最強だったなと思う。(とはいえコストがかかると思うので、この形になったことは十二分に理解する)

rainy day 
 

ところどころにこれからの展開を想像させる設計があると感じているので、期待を込めてここに書き残しておこうと思う。

ボディのサイズ

正直、ハーフカメラにしてはボディが少し大ぶりだと感じる。裏蓋を開けたときも間延び感が高く、フルフレームもできちゃうんじゃないか?というくらいのスペースが存在しているように見える。逆にいえば、今回のカメラの部品を流用してフルフレームのカメラを作ることができるのではないか、という妄想が広がってしまう。

ピント調整方式

17はゾーンフォーカスであるが、ヘリコイドなどを用いた機械式のピント調整方法ではなく、ダイヤルで設定した位置に電子制御でレンズを駆動してピントを合わせる方式になっている。MFなのに電子式なんて・・・と思わないといえば嘘になるが、レンズ駆動側を電子式にしておけば、インプット側をAFセンサーにしてやればAFカメラにもできるのではないか。将来的にAF化を見越した選択になっているのではないかなぁ、という妄想が広がるわけである。

巻上げ機構

こだわりのポイントとしても紹介されていた巻上げ機構については、かなり作り込まれているようである。TKOさんもおっしゃっていたように、一眼レフと同じ機構を採用しているということから、今後上位機種への流用も想定されているのだろうと妄想できる。

station 
 

コンパクトなんていらない、一眼が欲しい、中判作って、という声もあったようだが、裾野を拡げるという意味で入門機を作ったというのが今回の17ということである。上に述べたようなところからも妄想できるように、上位機種にも流用できる構造を取りながらその他の部分をシンプルにすることで価格を下げ、販売数を増やすことでこの後に続く上位機種のコストを下げていく作戦なのかなーと考えると、17を応援しながら次の矢を楽しみにしておきたいなぁと考えている。

重さも軽いので基本的には常に持ち歩こうと思っている。嫁さんに奪われるかもしれないけど・・・(それはそれで、使ってもらえるならよいのだけれど)

curry 
 

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