ズミルックス50mm撮り比べ | Summilux 50mm f1.4

幸運にも、ズミルックス50mmの試写をさせていただくことができたので
自分用の記録と、ご検討中の方がいらっしゃればご参考になれば、
という思いで結果のレビューを書いておく。

試したレンズは1st（シルバー）と2nd（ブラック）の２本、
1stは普通の谷ローレットタイプ、レンズ構成の変わる前のものである。

銀座の街中をぷらぷらしながら試写を行った。

尚、当然ではあるが、古いレンズは状態や個体差によって描写が異なるので
結果は今回このテストをした個体では、という前置きが付くことはご容赦いただきたい。

以下、試写結果である。（全て1st→2ndの順）

１本付けて歩き回って、フィルム半分撮ってレンズを交換してまたふらふら
という撮り方をしたので、微妙にアングルが異なる部分はご勘弁願いたい

■f1.4■

■f2.8■

■f1.4■

どちらも非常に優秀なレンズであると思う。
このサイズの画像では、ほとんど見分けがつかないと思う。

2ndはさすがに時代が新しいだけあって、開放の滲みも少なく実用的に思える。
コントラストも高く、カラーで使うのにも良いだろう

一方、1stはレンズ構成がズマリットと同じということで
似たような描写になるか…と予想していたのだけれど
血筋の空気感はあるものの、描写は別物であった。

2ndと比べるとコントラストは低く、開放での滲みも大きいが
描写という面で言えば繊細な写りをするように思えた。

実際に暗室でプリントしてみた結果としては、
1st開放の滲みが画像ほど顕著には見えなかったことを除けば
ほぼ上のような感触であった。

結論としては、
どちらがいいか、という話ではなく、どちらが好きか、というレベルのものである。
開放から安定して使えるレンズ、というならば間違いなく2ndであるが
優しい描写をする50mmのレンズを求めているならば、1stという選択肢も十分にある。

個人的には…甲乙つけがたいところではあるものの、1stが好きかなぁ…

この写真は1stで撮影したもの。
開放の滲みを上手く活かして撮るというのもまた楽しいものなのである。
あんまり多用はできないけど（やりすぎるとくどくなる）