リコーのGR | GR1s

長部田海床路

GRというカメラ、デジタルカメラが主流となった今でも新製品が発表され、多くの人に愛されているカメラである。私は偶然、祖父が使っていたGR1sを借りることができて(ほぼ借りパク状態)ちょいちょい使っているので、過去の写真を振り返りながらGRについて語ってみようと思う。ちなみにデジタルのGRは使ったことないです。

pola girl in the beach

どこへでも連れていけるサイズ感

先日ご紹介したnatura classicaに比べると幾分大きく、重たくなってしまうけれど、それでも小さくて軽い。厚さだけでいえばGRの方が薄い。それでいてレンズは妥協せず、ぶっちゃけこれ1台でもなんとかなってしまうレベルのカメラに仕上がっていると思う。(先日GR系をこよなく愛するナベさんは「GRは使い始めるとこれしか使わなくなるからいかん!」とおっしゃっていた)

そんな小さくて高性能であるがゆえ、荷物が多いときにでもポケットに忍ばせておくことができる。もちろんリュックの隅っこに忍ばせたって構わない。上の写真は新婚旅行で沖縄に行った時のもの。バケペンに三脚、ポラなんかを持っていったが、無難に普通に撮れるカメラとしてGRもカバンに忍ばせていった。撮影枚数はそこまででもなかったが、思い出を残すのにいい仕事をしてくれた。

Antelope Canyon

信頼のGR LENS

これ、GRで撮ったんです。リバーサルです。すごいよね(語彙力)レンズの性能は当然文句なしである。強いて言えば、28mmという画角はやや苦手意識があるのだけれど、それは完全に個人の問題であり、一般的に28mmはあまり集中せずにものごとを見たときに見えている範囲の画角と言われており、50mmレンズと組み合わせて使うととても有効に使えると思う。

また、カメラのAE性能もかなり信頼できるものだと思う。上の写真はリバーサルで撮影したもので、また場所としては洞窟のようなところから外を見上げているようなシーンだったと記憶している(いる場所は暗いけど外は明るい)が、それでも露出はバッチリで壁面の質感などもキレイに写してくれている。うーん、確かにこれ1台でいいんじゃないかという気がしてきた。

on the train

地味に嬉しいフラッシュスイッチ

コンパクトカメラは、ボタンを押して設定モードに入ってフラッシュをOFFにする…というものが多い。これだと設定を変えようとすると時間がかかるし、中には電源を切るとリセットされてしまう(自動発光に戻る)ものも多い。スナップで使おうとするといちいちフラッシュをオフにするのは面倒だし、かといって電源入れっぱなしにもできないし、うっかり設定を忘れてピッカリ!なんてことも一度や二度じゃないだろう。

しかしこのGRは機械式のスイッチでフラッシュのON/OFF(+オート)を切り替えることが出来る。これってスナップ派の人にとってはかなり重要なポイントだと思う。私自身もスナップに限らず機械式スイッチでフラッシュを切り替えられる、という機能はコンパクトカメラ選択の結構重要なポイントだったりする。

Light beam

トータルで非常にいいカメラ

そんなわけで非常にいいカメラである。凄さを表現するためにもう一度リバーサルの写真を貼ってみる。この写真、マニュアルで撮ろうとしたら結構大変だと思いませんか?これがシャッター押すだけで撮れちゃうとか、すごい。もちろん最新の一眼とかなら撮れるだろうけど、GRはあのサイズだからね!

しかしこのGRにもひとつだけ弱点があって、もう修理がきかない(らしい)のである。CONTAXのコンパクトカメラなんかはまだギリギリ修理が可能(症状による)なのに対し、GRは修理をしてくれるところがないのである。私がこのカメラを使っている間に一度だけシャッターがあかなくなる不具合があった。そのときはなんとメーカーがサポートしてくれていたので、メーカー送りで復活して帰ってきたのだけど、今同じことが起きたらもう再起不能である。

そんなわけで、CONTAXなんかに比べると相場が落ち着いているようだけれど、中身はとてもいいカメラなので広角が好きな方は是非今のうちにお試ししてみることをオススメする。間違いなく、今しか使えないカメラだから…(新品は出てこないので使える個体は減る一方なので)

sky

 

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