Olympus PEN-FT用の広角レンズにもいろいろあるが、その中でもちょぴりレアな?25mm f2.8の話。
PEN-F用の25mmには、この他にf4.0のものが存在する。こちらは中古市場でも比較的よく見かけるが、ただでさえ暗いPEN-FTのファインダーにf4.0のレンズなんか付けた日には何も見えない。いや何も見えないことはないのだけど、特に屋内でのピント合わせは絶望的だろう。
対してこのf2.8のレンズは1段明るい為、多少はマシである(あくまで「多少はマシ」のレベルであり、ピント合わせがしづらいのは変わらない。但し焦点距離も25mmだし、そこまでシビアになることもないだろう)
しかしこのレンズ、市場であまり見かけないように思える(私調べ)基本的に市場に出ているかどうかはオークションなんかを眺めていればだいたいわかると思っているのだけれど、オークションでもあまり見かけない。また、聞いた話によると物があっても曇っているものが多いそうである。そんなわけで、見つけても結構な値段がついていたりする(それでもライカレンズに比べれば安いけど)
私は偶然、ボディと標準レンズ(38mm f1.8)、このレンズ(25mm f2.8)というセットで手に入れることができたため、作例と言えるほどではないかもしれないけれどご紹介しようと思う。
ちなみにOLYMPUSで25mm f2.8というと、Pen-Wのレンズが同じスペックだが、方やコンパクトのレンズシャッター、かたや一眼レフ用ということで、レンズとしては別物である。(Pen-Wは3群5枚、Pen-F用は5群7枚)
ちなみにハーフサイズで25mmの焦点距離は、35mm換算で言うと35mmくらいの画角に相当する。ちょうど準標準の画角であり非常に使いやすい。しかも寄れる(最短撮影距離は25cm)
ちょうど先日、ライカで接写の話をさせていただいたのだが、そこから考えると信じられないくらいに寄れる(ライカは接写リングを付けて45cm)
最近は家の中で撮ることが多いため、寄れることは正義である。小さなものを撮るのにも、寄れるのは強い。
開放f2.8という決して明るくないレンズではあるけれど、25mmという画角を考えると開放で滲んだりすることもなくしっかり写り、歪みなども見られないことから非常に優秀なレンズであることが伺える。色合いもOLYMPUSらしい優しい感じで表現されており、好きである。
そんなわけで非常に気に入ってしまったこのレンズである。とはいえ25mm f4.0に比べると大きく、重くなっているようであるから、ピント合わせは目測と割り切って(それでもファインダーで見えなくはないので)軽量コンパクトな(それでいて安価で見つけやすい)25mm f4.0を選択する、というのもありかもしれない(でも、それならPen-Wが欲しくなる…なんて話もある)
こうなると、20mm f3.5もちょっと気になり始めるなあ…(これこそパンフォーカスでいけそう)
そういえば、25mm f2.8用のラッパ型レンズフード(20mm f3.5共用)はかなりレア物のようである。ほしい…