祖父の家から出てきたSuper Ikonta 521(スーパーセミイコンタ)。それと一緒に出てきたのがこのSuper Ikonta 530/16、日本名スーパーシックスである。まずはセミの方をメンテに出して、シックスは後回し…と考えていたのだけれど、空気に触れて元気が出たのかスローが粘りがちなところを除けば普通に使えそうだったのでこちらもフイルムを詰めて試してみることにした。
ちなみにシリアルナンバーから製造年は1936年らしい。大先輩だなあ
一本目の結果は散々。ことごとく前ピンである。ピントチェックをしてみたフクロウさんも見事にピンぼけ。なぜか一段絞って撮ったものは綺麗にピントがきていたのだけど、たぶん被写界深度の問題ではない。それにしてもピントが合ったときの雰囲気は非常に好きである。なだらかなトーンも素晴らしい(いつもと違うフイルムなのでそのおかげ、という説もあるが…)
とはいえ無限遠はしっかり合っているし、ドレーカイル式ってあんまり連動がズレそうなイメージがない(プリズムが曇って見えない、なんてことはありそうだけど、幸いうちの子は二重像はくっきり)
そんなとき、以前森谷修さんの本で読んだ「無限遠側から回すのと最短側から回すのでピント位置がズレる」という言葉を思い出し、最短側から合わせるようにして、もう一本撮ってみることにした(普段は無限遠側から合わせる癖がある)
結果、ほぼほぼバッチリではないだろうか(開放ではややピンずれを起こすが…これは腕の問題だろう)もちろん屋外で絞っていたこともあるとは思うが、このくらいあっていれば十分である。ドレーカイルはギヤをたくさん使っているので集積バックラッシによって回転方向でズレたりするのだろうか…天下のツァイスがそんなことを見落とすとも考えにくいし、対策は施されていると思うのだが…ご存じの方、いらっしゃったら教えていただけると嬉しい。
そしてやはりテッサーはいいレンズである。ローライのテッサーももちろん良いのだけれど、やはり二眼はかさばるという難点がある。対して蛇腹カメラはコンパクトに折りたたむことができるので持ち出しやすいのが利点である。パカッと開いて撮影モードに入るトランスフォームも男子にはたまらない。
次はカラーでも詰めてみようかなあ。