ブロニカの少し大きいヤツ

Bus Stop

以前、Bronica S2というカメラを使っていた。プアマンズハッセルなんて呼ばれることもあるようだけど、造りも写りも決してプアなものではなく、むしろフールプルーフという面ではハッセルを凌駕する名機であると思う。ただひとつ、重量級であることを除いて…

しかし、ローライフレックスを手に入れ、マキナを手に入れ、出番が少なくなってしまい、防湿庫の肥やしにしておくのももったいないと思い、手放してしまった。レンズ・フィルムバックもセットだったため、すぐに売れてしまった。

そんなわけでブロニカというカメラとはしばらく関わりなく過ごしていたのだけれど、ひょんなことから写真友達から、手放すので引き取って欲しいという依頼が舞い込んできた。正直、ちょっとウエストレベルの一眼はやっぱり一台ほしいな、とか思っていたこともあり、わざわざ指名していただけたこともあり快諾し、引き取らせていただくことにした。それがこのBronica ECである。

以前使っていたS2と大きく違う点は、電子シャッターであること。電子制御なので電池がないとシャッターが切れない。しかし、電子制御の効果なのか、あるいはミラーの駆動方向が上下二分割になったからか、ミラーショックは大幅に低減しているように感じる。

コンニチワ!

レンズはS2と共通で、標準のニッコール75mmがついていた。このレンズの写りが最高なことは知っている。簡単に動作チェックをして、モノクロフィルムを一本通してチェックした後、カブのリアボックスに放り込んでツーリングに持っていってみた。

S2との違いでもう一つ、ボディのサイズが一回り大きくなっているため、非常に大きく感じる。S2でもハッセルと比べると一回り大きいため、ハッセルとECを比べると二回りくらい差を感じる。しかしまあ、カブに積んでしまうのであれば大きさや重さはあまり重要ではなくなるので問題はない。

カブと湖

その時に撮った写真がこの記事でご紹介している写真たちである。ブロニカのカラー、なんだか懐かしさを感じる雰囲気にテンションが上がる。個人的にあまり電子シャッターは(壊れたら直せなくなるから)好んではいなかったのだけれど、この頃の電子シャッターは意外とシンプルだから壊れにくいのではないか?なんて、使い始めると愛着が湧いてくるような、つくづく単純な人間なのである。

そうそうこのEC、ファインダーを覗き込む際にピントフードをあけるのだけど、ここんところの機構がめちゃめちゃソソるのである。S2などと同様、左右と後ろに独立した板がついていて遮光をするのだけれど、S2などが手で順番に畳んでいかなければいけないところ、このECはカムが組み込まれていて前側の蓋を締めると自動的に左→右→後の順で畳まれていくのである。こりゃー見事だと関心してしまった。機構としては単純といえば単純なのだけど、ユーザビリティを考えた日本人設計らしい構造となっている。

そんなわけでひょんなことから再びブロニカユーザーになってしまったので、カブに積んであちこちの景色を写真に収めるのに活躍してもらおうと考えている。

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